| Klein Matterhorn(3820m)・Breithorn(4164m) クライン・マッターホルン/ブライトホルン |
登山 |
| ブライトホルン登山 |
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| 2002年8月20日(火)(晴れ)(11~17℃) われわれ二人も、約束の時間より早くツェルマットのロープウェイの駅に着いたが、すでにガ イド組合の受付の男性が来ていて、早速、ガイドと単独の若い日本人男性を紹介してくれた。 ロープウェイを乗りついで、クライン・マッターホルンKlein Matterhorn(3820m)に向かう。 同行することになった彼が、ロープウェイの中で、あるガイドをさして、彼はマッターホルン に数百回登ったそうだと、教えてくれた。『山と渓谷』で見たことがあるとのことだった。 |
| クライン・マッターホルン(3820m) ・・・・・・・・・08:35 山頂駅のトンネルを出て、リフトに沿って少し下ったところ、スキーヤーや観光客にじゃまに ならないところで、ハーネスなどを着用して、登山の準備をする。ただしアイゼンはまだ装着 しない。 リフトに沿って少し下ったところから、左、東の方にリフトから離れ、鞍部(3796m)、ブライ トホルン・プラトーBreithornplateauに向かって下っていく。 例の数百回登山のガイドの一行が、ゆっくりと女性達をガイドしていた。われわれが先行する ことになる。 鞍部から北東方向、ブライトホルンパスBreithornpass(3824m)に向かって登っていく。さら に前のパーティ追いつき、そのまま後について歩く。 そして踏み跡の分岐で、南西斜面への道を見送って、右の道、北東の緩やかな稜線を登ってい く。前のパーティを追い抜いて、しばらくしてから、アイゼン装着のために止まる。暑い。 アイゼン装着・・・・・・・・・・・・・・・・・・・09:20~09:35 暑いので、オーバージャケットを脱ぐ。少々、もたもたしたので、先ほどのパーティが先に出 発してしまった。わがガイド氏の目論見がはずれたようだ。次第に傾斜が急になっていく。 再び、前のパーティに追いつき、しばらくしてから先行する。 そしてブライトホルン西峰と中央峰(4159m)の鞍部の近くの稜線に立つ。 そこから西方に向かっていくと、ドドーンといった音が右下から聞こえた。雪崩の音なのだろ うか。万が一にも今歩いている稜線が崩れたらなどと考えてしまう。しばらくすると鋭いナイ フリッジになる。 昨年登ったモンブランのエギーユ・デュ・ミディAigille du Midiの雪稜、ナイフリッジよりも さらに足場の細さで、片足を置くのが精一杯である。ちらっと下方に目をやると、切れ込んで いて、落ちたらどうしようもない。緊張感が一気に全身に走った。 全神経を足下に集中して、一歩一歩進む。足を揃えることができない細さなので、アイゼンが 引っかからないように、注意しなければならない。前方からパーティが来て、鉢合わせになる。 ただそこだけ少し一段低く足場があって、わがガイド氏の迫力で、相手のパーティが道を譲っ てくれた。後ろからも登ってくるパーティがいるはずだがとちらっと考えたが、自分のことで 精一杯で、すぐにそんな考えも忘れた。 鋭い稜線がどこまで続くのだろうかと考えていると、前方にたくさんの人がいて、そこが最高 峰であった。広い雪原である。 ブライトホルン(4164m) ・・・・・・・・・・・・・10:15~10:35(3995m)(11℃) ブライトホルン最高峰の西峰である。全員、それぞれが握手を交わす。写真を撮ったり、菓子 パンを食べたり、水を飲んだりして、アンザイレンしたロープを絡ませながら、思い思いに行 動する。 周囲360度の展望である。雲が多くなってきて、遠くの山には、雲がかかっている山が多い。 ゆっくり楽しんだ後、下山にかかる。 比較的に緩やかな斜面を下っていく。このブライトホルン南西の斜面は、それほど危険でもな さそうだが、ひょっとしてクレバスがあったりするのだろうかと思ったりする。 最後の辺りの急な斜面を、ガイド氏がちょっと急ぐ。家内がジャストモメントと言ったが、聞 こえなかったのか、ぐいぐいと降りる。仕方なく、がに股になって下る。 そして緩やかな雪原に出たところで、ガイド氏が立ち止まって、アイゼンをはずす指示をした。 アイゼン脱着・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10:50~10:55(3775m) 直ちにアイゼンをはずし、すぐに歩き出した。もう危険なところはない。往きの道に合流し、 ブライトホルンパス(3824m)からブライトホルン・プラトー、鞍部(3796m)に下る。 そしてリフトの方に向かい、リフトに沿ってクライン・マッターホルン山頂駅に向かう。 クライン・マッターホルン山頂駅・・・・・・・・・・11:30(17℃) 氷河の洞窟の横で、ガイド氏は立ち止まり、全員に握手を求めた。ブライトホルン登山が終わ った。 全員の感想は、ナイフリッジの凄さにつきた。ザイルをはずす。 ガイド氏が、われわれの持っていたホワイトペーパーを切り離して、半券を持っていった。報 告に必要なのだろう。同行の男性とも、いつか再会できれば、といいながら分かれた。われわ れは、昨日、クライン・マッターホルンの見学はしたので、そのままツェルマットに下った。 (02:15/02:55) |