| 裏銀座縦走 |
|---|
| 裏銀座縦走は、烏帽子岳から三俣蓮華岳、双六岳、双六小屋から 樅沢岳を経て、槍ヶ岳へと向かうコースであるが、ここでは途中、 双六小屋から抜戸岳、笠ヶ岳、クリヤノ頭を経て、槍見温泉に下った。 |
| 烏帽子岳(2628m)は、富山県富山市有峰、長野県大町市平にまたがる。 日本二百名山、甲信越百名山、信州百名山に選ばれている。 ブナ立尾根は、裏銀座コースの起点で、烏帽子岳南東にある尾根。 甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根、谷川岳の西黒尾根とともに、日本三大急登の 一つに数えられている、 また笠ヶ岳の笠新道、燕岳の合戦尾根とともに、北アルプス三大急登 のひとつにも数えられている。 三ツ岳は(2844.8m)は、富山市有峰、大町市平にまたがる。 野口五郎岳(二等三角点、2924.5m)は、富山市有峰、大町市平にまた がる。日本三百名山、甲信越百名山、信州百名山に選定されている。 水晶岳(黒岳)(2986m、北側にある三等三角点は2977.9m)は、 富山市有峰に位置する。富山市の最高峰であり、また黒部川源流部の 最高峰でもある。標高3000m未満の山としては、2999mの剱岳に 次ぐ。日本百名山に選ばれている。 ワリモ岳(2888m) は、富山市有峰、大町市平にまたがる。 鷲羽岳(三等三角点、2924.4m)は、富山市有峰、大町市平にまたがる。 日本百名山、甲信越百名山、信州百名山に選定されている。 黒部五郎岳(中ノ俣岳)(三等三角点、2839.7m)は、富山市有峰、 岐阜県高山市上宝町にまたがる。 日本百名山、花の百名山、東海の百山、飛騨百山、ぎふ百山などに 選定されている。 三俣蓮華岳(三等三角点、2841.4m)は、富山市有峰、大町市平、 高山市上宝町の三県にまたがる。 日本三百名山、甲信越百名山、信州百名山、飛騨百山、ぎふ百山 などに選定されている。 抜戸岳(2812.9m)は、高山市奥飛騨温泉郷に位置するが、すぐ西を 高山市上宝町と接する。 三等三角点。飛騨百山、続ぎふ百山に選定されている。 笠ヶ岳(二等三角点、2897.6m)は、高山市奥飛騨温泉郷、高山市 上宝町にまたがる。播隆上人によって開山された。 日本百名山、東海の百山、飛騨百山、ぎふ百山などに選定されている。 クリヤノ頭(2440m)は、高山市奥飛騨温泉郷に位置する。 |
| Ⅰ 高瀬ダム堰堤・烏帽子岳・三ツ岳・野口五郎小屋(2004/08/03) |
| Ⅱ 野口五郎小屋・野口五郎岳・水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎小屋(2004/08/04) |
| Ⅲ 黒部五郎小屋・黒部五郎岳・三俣蓮華岳・双六小屋(2004/08/05) |
| Ⅳ 双六小屋・抜戸岳・笠ヶ岳・クリヤノ頭・槍見温泉(2004/08/06) |
| 第一日 高瀬ダム堰堤・烏帽子岳・三ツ岳・野口五郎小屋 2004年8月3日(火)(晴れ)二人(15~26℃) |
|---|
| この4日間の縦走は、非常にハードな山歩きになった。重い荷物と連日の 長時間の山歩きは、体力勝負の毎日だった。それでも可能であったのは、 運良く天候に恵まれたのと、北アルプスのど真ん中にいるという実感、 豪快な山岳の景色と高山植物の愛らしい彩りに、気を紛らわすことができた からかも知れない。 |
| 高瀬ダム堰堤(1300m) ・・・・07:08(1300m)(18℃) かつて営林署の職員だったタクシーの運転手が、いろいろと話を聞かせて くれた。今日の予定では、野口五郎小屋まで行くつもりだというと、 良い天気だし、烏帽子小屋からは道が楽だから、大丈夫だと請け負って くれた。ダムの上を吹く風は寒いくらいだ。 不動隧道入口・・・・・・・・・07:12(1302m)(16℃) 不動隧道出口・・・・・・・・・07:17 トンネルを抜けると吊り橋が架かっている。不動沢橋である。 不動沢橋 不動沢橋を渡ったところにキャンプ場がある。 キャンプ場・・・・・・・・・・07:20(1308m)(18℃) 立て札があって、野口五郎小屋では、テントが張れないとあった。 濁沢橋 小さな橋。 裏銀座登山口(1320m) ・・・・ 07:33(1343m)(20℃) ブナ立尾根取付点。水場。 (ブナ立尾根) 烏帽子小屋から下ってくる登山者が多くなる。 権太落としの岩・・・・・・・・08:17(1662m)(22℃) ⑨の記号がある。 (針葉樹林) ⑧の記号・・・・・・・・・・・08:28(1727m)(20℃) 小広いところ。 休憩・・・・・・・・・・・・・08:38~08:55(1792m)(21℃) ⑦の記号。この記号が登りの励みになってくる。 ⑥の記号・・・・・・・・・・・09:17(1935m)(22℃) ⑤の記号・・・・・・・・・・・09:42(2063m)(21℃) 三角点広場(2208.5m) ・・・・ 10:03~10:26(2175→2209m)(21℃) 三等三角点。昼食にする。 狸岩・・・・・・・・・・・・・10:32(2251m)(20℃) ②の記号・・・・・・・・・・・10:58(2393m)(20℃) やっと②の記号。後もう少し。 ①の記号・・・・・・・・・・・11:12(2472m)(22℃) 稜線(2551m) ・・・・・・・・ 11:25(2526m)(22℃) やっと稜線に出る。 烏帽子小屋(2530m) ・・・・・ 11:27~11:37(2509m)(22℃) リュックを降ろすと、体が軽くなる。冷たい牛乳とジュースを飲む。 烏帽子小屋に泊まらないで、野口五郎小屋まで足を伸ばせそうだ。 荷物を小屋の側に置いて、軽装で烏帽子岳に向かう。 すばらしい北アルプスの景色が拡がっている。コマクサを見る。 前烏帽子岳(2605m) ・・・・・ 11:53(2586m)(25℃) 前烏帽子岳から下りだして、雷鳥の親子に出会う。 烏帽子岳分岐・・・・・・・・・12:05(2514m)(22℃) 南沢岳分岐。烏帽子岳に向かう。烏帽子岳の頂上へは、鎖場がある。 烏帽子岳(2628m) ・・・・・・ 12:25~12:30(2603→2628m)(24℃) 日本二百名山。戻る。 烏帽子岳分岐・・・・・・・・・12:47(2538m)(26℃) 前烏帽子岳(2605m) ・・・・・ 13:00(2606m)(26℃) 烏帽子小屋(2535m) ・・・・・ 13:13~13:30(2535m)(24℃) 野口五郎小屋に向かう。3時間半ほどの道のりである。 2616mピーク直下 ・・・・・・ 14:13 ふり返ると、烏帽子岳の後ろに針ノ木岳、そして立山が見える。 休憩 ・・・・・・・・・・・・・14:28~14:58(2860m)(22℃) かなり疲れてきた。パンを食べる。 時間の経つのが早く、あっという間に30分も休んでしまう。 足下は、ガレ場が続き、歩きにくい。 三ツ岳(2844.8m) ・・・・・・ 14:40(2774→2845m)(20℃) 2792mピーク直下 ・・・・・・ 15:32(2847m)(19℃) 天気が悪化しているようで、ガスがかかってくる。 相変わらずの歩きにくい道。なかなか小屋が見えない。 ピーク ・・・・・・・・・・・・16:20(2949m)(16℃) やっと小屋が見え、ほっとする。 野口五郎小屋(2870m)・・・・・16:25(2925m)(15℃) 小屋の受付で、高瀬ダムから来たというと、頑張ったねぇといわれ、 気分を良くした。 小屋は、簡易個室といった感じで、気楽に過ごせたのには、助かった。 食事もかなり考えたメニューになっている。疲れのせいか、食欲はあまり なかったが、無理にお代わりをした。 (07:35/09:17) |
| 第二日 野口五郎小屋・野口五郎岳・水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎小屋( 2004年8月4日(水)(曇り後晴れ)二人(13~29℃) |
|---|
| 野口五郎小屋(2870m) ・・・・ 06:18(2870m)(17℃) 朝食も、あまり食欲がなかったが、無理に食べる。昨日の疲れが抜け きっていないので足が重い。初日に頑張ると、二日目はこんなものだろう。 少し天気が悪く、肌寒いので、雨具の上着を着て歩き出す。上から 見下ろすと、小屋の下は雲海である。前方には槍ヶ岳、そして富士山も 見える。 野口五郎岳(2924.5m) ・・・・ 06:35~06:40(2926m)(13℃) 二等三角点。天気が良くなってきて、雲が上空にある。展望も 最高である。左から遠くに富士山、右に赤茶けた硫黄尾根を前にした 槍ヶ岳、その後ろに穂高連峰。ふり返れば縦走コースの背後に 針ノ木岳、立山、鹿島槍ヶ岳。前方には水晶岳、鷲羽岳。さらに その前方には独特な姿の笠ヶ岳。東の空の雲と稜線の間に朝陽が射し、 薄いピンク色がなびく。その真ん中で、早朝の北アルプスの山並みを 堪能しながら歩く。 小休止・・・・・・・・・・・・07:00~07:05 汗をかき始めたので、雨具を脱ぐ。右手、赤牛岳に虹が立つ。 直線的な虹である。 真砂岳分岐・・・・・・・・・・07:15(2823m)(15℃) 真砂岳(2862m)には寄らずに、先を急ぐ。今日の道程も長い。 湯俣温泉分岐(2810m) ・・・・ 07:22(2794m)(14℃) 下から上がってくる雲が、硫黄尾根を隠しはじめる。 2833m 08:17(2823m)(17℃) 東沢乗越(2734m) ・・・・・・ 08:37(2744m)(17℃) 休憩・・・・・・・・・・・・・08:58~09:23(2825m)(29℃) 水晶小屋手前のピークで休む。 水晶小屋(2900m) ・・・・・・ 09:49~09:56(2886m)(18℃) 人が多い。荷物を降ろして牛乳を飲む。黒部五郎小屋まで行けるか どうか。だめなら三俣山荘で泊まることになる。 天気はますます晴れ渡る。 水晶岳南峰(2986m)・・・・・10:30~10:37(2968→2986m)(18℃) 黒岳。後で気がついたのだが、ここは南峰で、すぐ少し先に三角点の ある水晶岳(2977.9m)北峰がある。 山頂の標識があったので、北峰には行かずに、引き返してしまった。 水晶小屋(2900m) ・・・・・・ 11:09~11:22(2905m)(25℃) ワリモ北分岐・・・・・・・・・11:53(2813m)(22℃) 岩苔乗越分岐。鷲羽岳に向かう。 ワリモ岳(2888m) ・・・・・・ 12:15(2880m)(25℃) 前方の鷲羽岳、後方に槍ヶ岳を見ながら歩く。 鷲羽岳(2924.4m) ・・・・・・ 12:49~13:02(2924m)(24℃) 三等三角点。ただ一言、すばらしい展望である。 ガレた歩きにくい道の下り。 左下に鷲羽池。水量は少ない。その背後に、槍ヶ岳、穂高連峰が 重なり、そのさらに後ろに三角錐の常念岳が見える。 2536m 三俣山荘(2550m) ・・・・・・ 14:04~14:39(2569m)(25℃) やっと三俣山荘に着いた。ゆっくりと昼食を摂る。 水を自由に飲めるので、持参の水と入れ替えた。ここの水は美味しい。 雲の平分岐 三俣キャンプ場。キャンプ場にいる人に道を聞いても良かったが、 ちょうど下りてくる単独の男性がいたので、黒部五郎への道を聞く。 100メートルほど先に標識があるとのこと。 三俣蓮華岳分岐・・・・・・・・14:42(2575m)(24℃) 黒部五郎岳に向かう。 雪渓下・・・・・・・・・・・・15:05(2681m)(26℃) 標識は分かりにくかったが、右上に向かう道があった。 しばらくして写真を撮ったりした。 三俣蓮華岳分岐(2670m) ・・・ 15:40~15:45(2689m)(26℃) 2661m 黒部五郎小屋(2345m) ・・・・ 16:42(2380m)(24℃) やっとたどり着いた。這々の体である。とりあえず牛乳を飲んだ。 満員で、一部屋16人くらいの部屋で寝ることになり、よく眠れなかった。 (08:34/10:24) |
| 第三日 黒部五郎小屋・黒部五郎岳・三俣蓮華岳 2004年8月5日(木)(曇り)二人(15~22℃ |
|---|
| 黒部五郎小屋(2345m)・・・・05:56(2345m)(19℃) 今日は風が強い。小屋の人は、稜線コースは歩かないようにという。 カールコースを登る。ほとんど最後の出発になる。 今日中に双六小屋に着けばいいと考えて、ゆっくりしてしまった。 小休止・・・・・・・・・・・06:03~06:09(2357m)(18℃) 花の写真を撮りながら歩く。 カールを巻いて登り始めると、すでに下ってくる人たちがいた。 黒部五郎岳の肩(2780m)・・・07:56(2747m)(16℃) 北ノ俣岳分岐。肩の先は、太郎衛兵平、薬師岳に続く。そのたおやかな 山並みを遮るものはなく、美しい。数年前に雲ノ平から太郎平小屋、 そして薬師岳を往復して折立に下りた日を思い出した。 黒部五郎岳(2839.6m)・・・・08:08~08:23(2810→2840m)(18℃) 中ノ俣岳。三等三角点。予定よりは、少し早く着いた。 不動明王を祀った石祠があった。風が強く、あいにくの曇り空で、 雲が山の稜線の下まで下りてきているので、遠望は利かない。戻る。 黒部五郎岳の肩(2780m) ・・ 08:34(2775m)(15℃) 北ノ俣岳分岐。 下からは黒部五郎岳がよく分からなかったので、頂上を確かめながら 下った。 黒部五郎小屋(2345m) ・・・ 10:15~11:06(2371m)(22℃) 昼食をすまして出発することにした。 双六岳は数年前に行ったので、今回は楽な道を歩くことにしていた。 おそらく巻道コースのほうが楽だろうと思っていたが、小屋の人の話では、 中道コースの方が直線的で近いとのこと。中道コースで双六小屋に行く ことにした。 三俣山荘分岐(2670m) ・・・ 12:12(2688m)(22℃) 双六岳分岐。 三俣蓮華岳(2841.4m) ・・・ 12:43~12:47(2843m)(16℃) 三等三角点。奥まったところに三角点があった。 ガスで展望は利かない。少し戻って、双六岳方面に向かう。 双六岳分岐・・・・・・・・・12:49(2832m)(17℃) 三俣山荘分岐・・・・・・・・12:50(2837m) 左下の方に巻き道が見える。子供がヤッホーと声を出していた。 やはり巻道コースの方がのんびり歩けたかなと後悔した。 丸山(2854m) 山頂部が分からない。 双六岳分岐・・・・・・・・・13:38(2765m)(21℃) (中道) 双六小屋水源地・・・・・・・14:11(2700m)(18℃) 中道分岐・・・・・・・・・・14:16(2686m)(17℃) 双六岳分岐。 三俣山荘巻道分岐・・・・・・14:19(2674m)(17℃) 双六小屋(2550m) ・・・・・ 14:35(2569m)(18℃) 3時前に小屋に着いた。しばらくして雨が降り出した。 明日の予定をどうするか少し迷った。雨次第で、鏡平に下ることも 考えられるし、笠ヶ岳には行かず、笠新道を下ることもある。 明日の朝の天気次第にした。 食欲は出てきた。他の小屋では缶ビールだったが、生ビールを飲む。 部屋は二段ベッドである。疲れ切っているので、ぐっすりと寝た。 (07:29/08:39) |
| 第四日 双六小屋・笠ヶ岳・槍見温泉 2004年8月6日(金)(曇り)二人(15~26℃) |
|---|
| 双六小屋(2550m) ・・・・・・ 04:25(2550m) 3時頃には、まだ雨がひどく降っていたようだったが、早立ちの 準備をする。弁当二つのうちのひとつを、二人で分けて食べた。 少し出発が遅れたが、それが幸いして、ちょうど雨が上がった ところだった。ヘッドランプを照らしながら、キャンプ場の側を 通る。道幅は狭く、ハイマツで濡れる。雨は上がっていたが、雨具を 着ていたので、服を濡らすことはなかった。しばらくしてヘッド ランプをしまい込んだ。 くろゆりベンチ・・・・・・・・05:00(2587m)(15℃) この道はかつて歩いたことがあるが、このような休憩ベンチは なかったように思う。以前よりも登山道が整備されているようだ。 2622m 花見平・・・・・・・・・・・・05:13(2587m)(16℃) 弓折乗越・・・・・・・・・・・05:25~05:33(2539m)(16℃) 弓折岳・鏡平分岐。ここで雨具を脱ぐことにした。身支度をして いると、若い男性三人が双六小屋の方からやって来て、鏡平の方に 下っていった。小屋の関係者のようだ。 弓折岳分岐・・・・・・・・・・05:41(2539m)(16℃) 大ノマ乗越(2460m) ・・・・・ 05:56(2451m)(17℃) 休憩・・・・・・・・・・・・・06:08~06:23(2510m)(16℃) 腹が空いてきたので、残りの弁当を食べる。登山道からちょっと 逸れたところに座ると、目の前にキヌガサソウが綺麗に咲いていた。 昨夜もらったお湯はぬるくなっていた。 ピーク直下・・・・・・・・・・06:43(2640m) 大ノマ岳(2662m)直下。 ピーク・・・・・・・・・・・・06:59(2589m)(16℃) 平・・・・・・・・・・・・・・07:17(2504m)(15℃) 下ったところが、お花畑。 秩父平(2580m) ・・・・・・・07:26(2550m)(15℃) キャンプが許されているが、誰もいない。 秩父岩(2792m) 抜戸岳(2812.9m) 笠新道分岐(2750m) ・・・・・08:24~08:25(2748m)(15℃) 2753m 2737m 抜戸岩(2700m) ・・・・・・・08:58(2693m)(16℃) 岩の間を抜ける。かなりの見物である。低山であれば、これだけで 価値のあるものになりそうだ。 笠ヶ岳山荘(2810m) ・・・・・09:35~10:14(2790m)(17℃) 昼食に、ラーメンとうどんを頼み、さらにおでんを注文した。 山荘の人の話では、笠新道と抜戸岳のあたりで、熊がよく出るらしい。 山荘の人から、槍見館に下るのは7時間半かかるので、笠新道を 下った方がいいと言われたが、ガイドマップでは5時間50分なので、 今までの経験からそれほどはかからないと考え、また遅くなっても、 下山地点が槍見館だから、予定通りに下ることにした。 笠ヶ岳(2897.6m) ・・・・・・10:30~10:35(2872→2898m)(21℃) 二等三角点。 さすがに嬉しくなった。これが最後のピークで、あとは下りだけだ。 われわれはそのまま、雷鳥岩、クリヤノ頭へと向かった。相変わらずの ガレ場の下りである。ガレ場の下りを過ぎると、様相が変わってくる。 絶景・・・・・・・・・・・・・11:30(2569m)(21℃) 晴れ間が現れ、キレットのような岩の間から、左下に谷底まで見える。 すごい景色だ。こんな景色がしばらく続く。そして徐々に下っていく。 しかし下ったり登ったりで、なかなか標高が下らない。 槍見温泉まで6.5㎞ ・・・・・・11:50(2484m)(23℃) 初めて標識を見た。道が間違っていないことだけは、確かである。 事故・・・・・・・・・・・・・11:58~12:11(2454m)(21℃) 板状の石の上に立って、下りようとしたとき、その石がぐらついて、 転んでしまった。痛めた手首に、ガムテープを巻いて固定した。 かえる?岩・・・・・・・・・・12:20(2460m)(21℃) 笠ヶ岳山頂から雷鳥岩まで2時間の予定。左折するところが雷鳥岩 なので、雷鳥岩はここではなさそうだ。 雷鳥岩(2500m) ・・・・・・・ 12:35(2490m)(22℃) 直下の標高は2450m。ここが雷鳥岩らしい。左に曲がって下る。 ちょっと分かりにくい下りだが、下ると道がはっきりする。 クリヤノ頭(2440m) ・・・・・ 12:50 直下の標高は2400m。 槍見温泉まで5.5㎞ ・・・・・・12:54(2433m)(23℃) この辺りからは、草を掴んで下るようになる。 データ(1) ・・・・・・・・・・13:31(2241m)(21℃) 標高が下がらないので、データを取ってみた。 槍見温泉まで5.5㎞の地点から40分弱で、190m下った。 もう少し下っていてもいいはずだが、妥当な下りであろうか。 すぐ先が水場であった。 水場・・・・・・・・・・・・・13:51(2140m)(22℃) 沢の出合である。ほぼ半分は下ったことが分かった。 槍見温泉まで3.9㎞ ・・・・・・14:26(2009m)(22℃) データ(1)の地点から1時間弱で240mの下り。ちょっと少ない。 データ(2) ・・・・・・・・・・ 15:01(1806m)(23℃) 槍見温泉まで3.9㎞から35分で、200mの下り。こんなものだろうか。 ただ水がほとんどなくなってきた。沢音が聞こえるのが、うらめしい。 カラ沢出合・・・・・・・・・・ 15:20 沢には水がない。 大岩 ・・・・・・・・・・・・・15:44(1596m)(24℃) 小滝 ・・・・・・・・・・・・・15:45(1588m) やっと沢に出会えた。水を補充する。沢水を飲む。渇いた喉には たまらない。 データ(3)・・・・・・・・・・・16:10(1503m)(24℃) 槍見温泉まで1.5㎞・・・・・・・16:15(1470m)(25℃) 渡渉 ・・・・・・・・・・・・・ 16:37~16:43(1375m)(22℃) 後で考えれば、この近くに、穴滝(1250m)があったかもしれない。 ロープが張ってある。靴が水に濡れるのを構わず、沢を渡る。 沢を渡って、ふたたび水を補充して、飲む。高度計では、まだ350m ほど下らなければならない。この調子では、1時間かかるかも知れない。 槍見温泉まで1.0㎞ ・・・・・・・16:47(1358m)(23℃) やっと道路が見え、屋根が見える。近いようだ。高度計が間違って いるらしい。もう一安心である。途中で、野いちごを採って、食べる。 槍見館での夕食のデザートに出た時には、嬉しくなった。 槍見館(980m)・・・・・・・・・17:25(1119m)(26℃) 高度計が140mも違っていた。また笠ヶ岳山荘からほぼ7時間、とくに 雷鳥岩から4時間50分(ガイドマップでは3時間50分)もかかって しまったが、疲れた体と重い荷物だったのだから、上出来としよう。 この4日間の縦走は、今までで一番ハードな山行であった。 (11:33/13:00) |